バイク乗りになったフシギなきっかけ

私は23歳まで道路に走っているオートバイを見たことがないに等しい。
というのも自分の中にそれが存在していなかったのである。
まあバイクといえば族・レーサー・仮面ライダー・以上、ってな感じで、世間のフツーの女の子のバイク意識というのはそんな程度なのだ!
こんな事を言うのは何だが、大型も小型もなく、ああ原チャとは違うのネ、くらいである(周りに乗っている人がいなければネ)

じゃあなぜ私はここにいるのか?これを語るとヒジョーに私的にはドラマチックな偶然の重なりなのだ。
ああ、ひしひしと私はラッキーだと、にやけてしまう。

<第一の偶然>
23歳の時、私は大阪でバラエティー番組のAD(番組制作の雑用係といったとこ?)をやっていた。
今はなくなったが某局でバイクツーリングの番組があり、ADが人手不足になっていた。
鬼ディレクターの上司が雑魚の私たちに「おまえらの中でヤル気のある奴は免許取ってこい!」と言った。
もちろん私はバイクのために自腹を切ってまで教習所に行く気は全くなく、行くなら男子だと思っていた。

しかし3ヶ月たっても誰も行く気配はなかった。マズイな~と感じた。
そんなこんなで、結局私が教習所で何度もコケてはガソリンをぶちまき、教官にあきれられ、補習補習でピーピーになりながら、やっとの思いで免許を手にしたのだった。一番気の弱いばっかりに。
しかし「おまえなんか危なくて任せられん」と一言。

この仕事、メーカーから借りたバイクをロケ地まで運ぶのが重要な仕事のひとつだったのだ。
結局免許は一度も使われることのないまま私は退社、上京することになる。

<第二の偶然>
免許をとってから2年間一度もバイクに乗ることなく、休日は代官山でお買い物とか、六本木のクラブとか(今となっては恥ずかしいが)まあそんな風に遊んでいた。
ある時、新宿のクラブの前の行列に並んでいた時「開店待っている列ですよね。」と声をかけてきた女の子がいた。
彼女もこの時が運命的な出会いで、今は無くてはならない存在なのだが、彼女がある時一冊の本を貸してくれた。

ご存知だろうか?素樹文生の『旅々オートバイ』という本。
会社を辞めて日本一周する日記&エッセイだ。それから上野にバイク街があることを知り、どんな所か見にいくうちに、バイクにはアメリカンとかオフロードとかいうカタチがあるのを知り、気が付くと北海道行きを描いていたのだ。(ここから先はツーリングレポートを読んで下さい。)

こんなよくわからん理由でバイク乗りになったのは、私くらいのもんだろう。
その後、クラブのメンバー募集に応募して、『風来坊』というかけがえのない仲間と(たぶん一生モノ)
出会うことができたという、ステキな偶然を最後に声を大にしてつけ加えておきます。

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