2010 北の大地 北海道ツーリング

序章:

正直に言おう。
バイクで北海道に来ることはないと思っていた。
もっと言えば、もうバイクに乗ることはないと思っていた。
だから、たかが北海道ツーリングだけど、感慨深い気持ちで北の大地を楽しんできた。

バイクを降りたのは海外赴任がきっかけだったけど、時を同じくして母親が他界した。
その3年前には父親を亡くしており、40歳半ばにして両親を失った。

でも、時間は待ってくれず、仕事もハードな日々が続いた。
公私ともに目まぐるしい毎日が続いていた時期だったし、精神状態も不安定だったと思う。
こんなとき、バイクに乗っている状況ではないと気持ちを整理していたからだ。

海外赴任してからの毎日はとてもハードで、仕事の責任もずっしりのしかかってきたけれど、
毎日が充実していた。
時の経過とともに、そしてデュッセルドルフでの環境が心を癒やしてくれるきっかけとなった。

公私を通して少し落ち着いてきた頃だったかもしれない。
小さいころから好き勝手やってきた私に、両親がいつも言っていた言葉がある。

「あなたはいつものように、自分の思ったこと、やりたいことをやれば良い」
「一度の人生好きにやりなさい」
なんて言ってる気がしてね・・・これって、かなり都合のいい解釈かな!?(笑

でもね、好きなことに向き合い、好きな人たちと語らうことは何事にも代えがたい至福のひと時。
これが明日の力の源になり糧になるのだ、そう思っている。

私は風来坊というクラブを通じ、かけがいのない今のメンバーたちに出逢えている。
だから帰国が決まった時、もちろんバイクが好きだという前提があるのだけれど、またバイクに戻りたい。この答えを出すまでに時間はかからなかった。

そして何よりも、風来坊のみんなとこれからもずっとバイクライフを楽しんでいきたい、そう強く願っていた。

1999年、いまの風来坊のメンバーたちと出逢い、そしてツーリングクラブ「風来坊」が2000年に立ち上がった。
早いもので10年の月日が経った。

私は、「風来坊」という戻る場所を守ってきてくれたメンバーたちに改めて感謝したい。
そしてこれからも、新しいメンバーが加わったこの風来坊で、良いおつきあいが続けられることを切に願っている。

さて、本題に入ろう。

日程は8月7日から16日まで。フル日程ですべての休みを使った。
文字通り風まかせで、宿もとらず、その日の天候と気分で行き先を決めた。

初日、新潟港から苫小牧東行きのフェリー。
夜遅くの便だったがお盆初日であり、激混みを予測して昼過ぎに出発。
予想通り関越道はギッシリ渋滞。
早速、炎天下の中を延々のすり抜けが始まった。

新潟駅近くで健康ランドを見つけ、汗を流し休憩をとった。
そして少し早目に新潟港へ。
新潟港は北海道行きのバイクがギッシリ。

0 返信

コメントをする

 
お気軽にご質問・コメントなどを入力してください。

コメントを残す