マドンナの微笑み

大型バイクに乗るきっかけはここから始まった。
それは、とある休日。東名高速道路の海老名サービスエリアでのことだ。
小生達一行は伊豆に行った帰り、お決まりの休憩所である海老名サービスエリアでうだうだしていた。

相変わらずバイクがたくさん立ち寄っている。
その中で、ふっと1台のバイクが目に飛び込んできた。
ZZ-R1100のワインレッドだ。
そのZZ-R1100に女性ライダーがシートにちょこんと腰かけ、たばこをふかしている。
目と目が合ったとき、そのマドンナは微笑み軽く会釈した。
う~ん、かっこいい!何か映画かドラマのワンシーンでも見ているようだ。

これまでに男女を問わず、大型バイク乗りはいくらでも見てきているけれど、何故かこの時は違って見えた。
ひょっとして、個人的なタイプだったのか?自問自答してみたが、答えはノーだ。
この答えが出たとき、今まで何か抑えていた気持ちが、欲望が、フル加速し大型バイクのオーナーになる事を心に固く誓った。

早速、夢を実現する為、行きつけのバイク屋へ。
店主いわく、「あれ?大型免許持ってたっけ?」「まずは限定解除が先だね~」
小生は熱い想いを店主にぶつけ、「あとで、内金持ってくるからさ~、予約入れといておくれ~」
小生は勝ち誇った言葉を言い残し、店を後にする。

さあ、これからが大変だ。小生は限定解除に向けて、試験場の下見をし、コースを覚える。
え~と、スラロームのあとは、S字、そのあと右に折れてクランクだな、あと一本橋は慎重に行かないと落ちちゃう奴多いからな~。
通勤電車の中でもブツブツ言いながら、コースのシュミレーションを繰り返す。(周囲には危ない奴だとうつったかもね!?)

何度か挑戦し、桜も満開になる頃には、念願の大型免許を取得し、心も満開だ!
晴れて大型バイクのオーナーになったあの頃を今でも思い出す。
もちろん所有バイクはKAWASAKI ZZ-R1100だ。

バイクに乗るのは我慢大会?

バイクに初めて乗ったとき、自分が無限の可能性を手に入れたような気になった。
それが錯覚だったのかどうかは、自分が決めること。

車のように決して快適じゃない。雨が降れば濡れる。冬は寒くって我慢大会に出ているようなもの。
バイクに乗らない人は「夏は涼しくって気持ちがいいでしょう」なんて言うけどそんな事はない。

ヘルメットは蒸れるし、足下からはオーバーヒート寸前のエンジンの熱気。
何でこんなに我慢して乗っているのかな?って自問自答しながら乗ってしまう。

乗っていて本当に気持ちのいいのは、1年のうち数ヶ月。いや、もしかしたら数日かもしれない。
でも、バイクを通していろんな人とも出会えるし、発見もある。

ホントにバイクが好き、やめられませんね。